企業のランディングページを作る際、消費者目線からすると申し込むのに結構ためらいがあるものです。
「即決して大丈夫かな」
「みんなはどうしてるんだろう」
しかしランディングページを作成している側にとっては、そのように思われては成約につながりません。
何か対策はないものでしょうか……。
同調圧力を使って判断を後押しする
商品に魅力を感じても、今まで見たことない・知らなかったものに人は警戒心を抱きやすいです。
そこで「同調圧力」を上手く利用して、警戒感を薄めましょう。「みんなはもう買ってるよ、知ってるよ」と一言かけることで、安心感を生み出すのです。
日本人に関するこんなジョークがあります。
米国人、ドイツ人、フランス人、イタリア人、日本人が乗った船が沈没しそうで、船長は皆に海に飛び込むように指示しました。しかし誰も飛び込もうとしません。そこで船長は一人ひとりに声をかけました。
米国人には「飛び込めばあなたはヒーローです」。米国人は飛び込みました。
ドイツ人「飛び込むのがこの船のルールです」。ドイツ人は飛び込みました。
フランス人「海には飛び込まないでください」。フランス人は飛び込みました。
イタリア人「絶世の美女が海で泳いでいますよ」。イタリア人は飛び込みました。
日本人には「みんな飛び込んでいますよ」。日本人は飛び込みました。
このように世界でもジョークになるほど、日本人は「皆がやっている」に弱いところがあります。それを利用するのです。
同調圧力って何?
同調圧力とは、個人が集団の意見や行動に合わせるように心理的な圧力を受けることを指します。
簡単に言うと、「みんながこうしているから、あなたもそうしなければならない」という雰囲気や空気のことです。
これは、職場や学校、SNSなどさまざまな場面で見られます。
例えば、会議で自分の意見を言いたいのに、周りが違う意見ばかりなので黙ってしまうことや、特定のファッションやライフスタイルが流行していると、それに合わせなければならないと感じることも同調圧力の一種です。
同調圧力を使ってみよう
同調圧力はランディングページにこのように使用することができます。
「あなたのまわりの人はすでに購入している」
「勉強できる人はもう始めている」
「仕事ができる人はこっそりやっている」
このような言葉を加えることにより、知名度の低い商品でも顧客に安心感を与えて購買意欲を掻き立てることができます。
人は自分以外の大勢が、自分とは違う選択の行動を起こし始めると、自分が周りから置いていかれるという錯覚に陥り、無条件で行動してしまうところがあります。
また同調圧力は以下のような使い方もできます。
口コミやレビューの強調:「多くの人がこの商品を高く評価しています!」とアピールすることで、消費者に「みんなが買っているなら自分も買うべき」と感じさせる。
人気ランキングの活用:ECサイトで「売れ筋ランキング1位」などの表記をすることで、同調圧力によって購入を促す。
限定販売・希少性の演出:「残りあとわずか」「期間限定」などの表現を使うことで、他の人が急いで買う状況を演出し、購入を誘導する。
インフルエンサー・有名人の推薦:著名人が商品を紹介すると、多くの人が「この人が使っているなら良いものだろう」と感じる。
ユーザーの行動を可視化:「この商品は今○○人が閲覧中です」や「過去24時間で○○件購入されました」と表示することで、購入を後押しする。
ソーシャルメディアの活用:SNSでの流行やハッシュタグキャンペーンを活用し、多くの人が同じ商品やサービスを利用していることを示す。
グループ購入割引:「友達と一緒に買うと割引!」などのプロモーションで、周囲の影響を受けやすい環境を作る。
同調圧力が使えそうにない場合
商品について「選ばれて〇年」や「Amazon商品売上No.1」といった、いかにも周りが知っている・売れているようなものを売る場合は書きやすいかと思います。
しかし大半の商品はまだ知名度が十分でないものがほとんどだと思います。
そこで知名度のない商品について、同調圧力を使ってこんな言い回しをしてみましょう!
「電車の中のあの人達はみんなやっている」
「出世する人こそ努力している」
「話が面白い彼は、読んでいる」
「美しいあの人は、使っている」
このように、「みんなやっている」を大勢の人間にするだけではなく、「特定の理想的な人間はみんなやっている」ことをほのめかすような言い方をするのも、購買意欲を搔き立てる手段です。
まとめ
同調圧力とは、個人が集団の意見や行動に合わせるように心理的な圧力を受けることを指します。
日本人ならば一度は感じたことがあるでしょう。(その通りに行動するかはともかく……。)
今回はランディングページを想定して期限を設定することに使用しましたが、会議などで反対意見を圧殺することなどにも使えます。嫌な世界ですね。
悪用は厳禁ですが、マーケティングにおいては便利に使える心理学でもあるので積極的に使っていきましょう!