当サイトに限らず現在では「マーケティング」という言葉が企業や学問で日常的に使われています。
でもそもそもマーケティングとは何でしょうか。そう改めて訊かれると困る人も多いのではないでしょうか。
マーケティングの定義にはいろいろありますが、MBAの書籍から引用しますと、
マーケティングの役割は、市場の変化を敏感に捉え、顧客ニーズや顧客満足を中心にした「買ってもらえる仕組み」を組織内に構築することである。
引用:「グロービズMBAマーケティング」(グロービズ経営大学院)ダイヤモンド社」
とのことです。要は売れるための仕組みづくりですね。
このマーケティングには6つのプロセスと、それを統合する3つのフェーズがあります。
今回はそれを見ていきましょう。
〇マーケティングの3つのフェーズについて
マーケティングには6つのプロセスを統合する3つのフェーズがあると書きました。
簡単に言えば「すること」をまとめたものですね。
3つのフェーズと6つのプロセスは下の通りになります。
分析フェーズ
現在の環境を分析するフェーズとなります。下記2つのプロセスによって成り立っています。
①環境分析
②マーケティング課題の特定
マーケティング課題の特定には、外部分析と内部分析があります。
このプロセスでは、「3C分析」「PEST分析」「SWOT分析」といった、自社の強みや弱み、顧客の動向、業界の動向などの分析を行います。
立案フェーズ
具体的なターゲティングや自社製品の位置取りを考えるフェーズです。以下の2つによって成り立っています。
③セグメンテーション・ターゲティング
セグメンテーション
「地理的変数」「人口動態変数」「心理的変数」「行動変数」の4つを考えます。
ターゲティング
「差別化」「非差別化」「集中化」の3つのターゲティング手法があります。
④ポジショニング
③セグメンテーション・ターゲティングを終えた後には、ターゲットである顧客に自社製品がどのように魅力的であるかを「見える化」する活動を行います。
購買決定要因やポジショニングマップの作成を行います。
展開フェーズ
このフェーズでは、いよいよ商品の展開を行っていきます。2つのプロセスによって構成されています。
⑤マーケティング・ミックス(4P)
4Pとは「製品(Product)」「価格(Price)」「流通(Place)」「プロモーション(Promotion)」を指します。それぞれが商品展開に欠かせない概念です。
さらに「プロモーション(Promotion)」の部分を深堀すると、5つの手法に分かれていきます。
広告
広告を使った宣伝活動。スポンサーに費用負担が生じる。
販売促進
特定の興味・関心を持つ対象者への一方的なコミュニケーション。
人的販売
人対人の営業販売活動。顧客に直接対応する、双方的なコミュニケーション。
パブリシティ
マスコミなどの第三者が間接的に意味のあるニュースを公に配信する手法。スポンサーに費用負担なし。
口コミ
消費者同士の双方的なコミュニケーション。C to C。
Webでのブログやランディングページなどは、この中の「広告」「販売促進」に該当します。
⑥実行計画の策定
プロモーションを実行に移すための実務的な計画を策定します。
〇まとめ
以上見てきた通り、マーケティングを分解すると細かな「やること」がたくさん出てきました。
ただその中でもWebマーケティングで行われることが多い、個人がWeb上で商売するのに該当するのは、プロモーションにおける広告と販売促進です。
あとはできれば口コミで「あの人の紹介する商品は評判いいよ」となってくれれば御の字ですが、これはコントロールできませんので除外しましょう。
今回は学問チックな内容になりましたが、Webで商売をするにあたって改めてマーケティングの全体概要が見られたのは意義のあることだと思います。
特に、プロモーションからは外れますが3C分析などは商品展開でも使える概念です。
Webで商売をする上ではプロモーションをメインに考えつつ、必要に応じて全体像を俯瞰するというのが適したやり方だと思われます。